馬の心を制御する方法#2生涯にわたって影響するトレーニング

コンラッド・ローレンツは動物行動学の創始者として知られている。

動物行動学・・・比較動物的な手法を用いて人間の行動を研究する学問

同氏は鳥の研究を行った事でも有名。

1935年、ローレンツは生まれたばかりのカモのヒナとガチョウのヒナは実の親、又は里親の後を追うことを学習すると報告した。親からの視覚的、聴覚的刺激がヒナの追随反応を引き出す。その刺激が、成長した後の行動に大きく影響する。

刷り込みという急速に行われる学習プロセスは多くの動物で確認される。この学習プロセスを応用した仔馬のトレーニングプログラムを開発をしたのがロバート・M・ミラー博士である。

刷り込みプログラムは、仔馬の学習活動の盛んな臨界学習期(初めに見たものの動きに従うこと)に実施される。

生まれてすぐに開始される刷り込み期と臨界学習期は、生涯にわたる個性が確立されるときで、個性を簡単に形成できる時期でもある。
人間に例えると小さいころにダメ親の元で育つと大きくなってもそのダメが引き継がれる。要はヒカキンチルドレンである。
あ、違うか。

「脳はコンピューターのようなものである、基本的に刷り込みトレーニングでは、仔馬の脳をプログラミングするのである。そして、トレーニングによって起きた変化は永遠に続くことになる。」
そうミラー博士は説明する。

上記のことから成長した馬の場合、すでに過去の情報を持っているので、今まで得てきた感覚を塗り替えていかなければいけないからである。

そして、刷り込みトレーニングを行った馬は人間を恐れるのではなく、尊敬を学ぶようになる。
また、初めての感覚でもパニックを起こしにくくなり、調教も楽になる。

だが、適切にトレーニングをしないとこの刷り込みトレーニングは失敗する。
例えば、トレーニングを急ぎすぎたりね。

刷り込みトレーニングを危惧した者も居た。競走馬の調教者である。
刷り込みトレーニングを行うと、馬の感受性が低下され、大人しくなることから、「馬の競争心が薄れる」と考えたからである。
実際はそんなことはなく、根拠がない、としている。

ある牧場で、7頭余りの仔馬に刷り込みトレーニングが実施された。
トレーニングを受けた馬は、よりリラックスした状態になり、競争で能力を100%発揮できたのである。

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